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保護者向け4 分

「試合の写真、SNSに載せていい?」──高校野球・中体連で広がる投稿禁止と、部活動・少年団が押さえておきたい3つの線引き

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新人戦や秋季大会が各地で始まっています。スタンドから我が子の打席や走る姿をスマホで撮り、家族のLINEに送る。ここまでは誰もがやっていることです。ただ、その先の「SNSに載せる」「チームのグループに流す」については、この1〜2年でルールが大きく変わりました。

高校野球では地方大会の観客に対して 選手や応援風景のSNS投稿を事実上禁止 する都道府県が増え、中学校の大会でも同じ動きが出ています。この記事では、何が禁止され、なぜそうなったのかを整理したうえで、部活動・少年団のチームが自分たちで決めておくべき撮影・共有のルールを考えます。

何が禁止されているのか

高校野球:2024年夏から一気に広がった

日本高等学校野球連盟(日本高野連)は2024年1月にSNSガイドラインを定め、肖像権を持つ画像・動画の無断転載や、特定の個人への誹謗中傷、個人情報の特定・開示を禁止しました。これを受けて2024年夏の地方大会から、各都道府県の高野連が観客向けの撮影・投稿ルールを次々と打ち出しています。

たとえば千葉県高野連は、主催・主管するすべての試合について次のように定めています。

  • バックネット裏の「動画撮影禁止区域」での撮影禁止
  • 手すりなど球場施設へのカメラ固定禁止
  • 営利目的の撮影、ライブ配信の禁止
  • 選手や応援団風景を撮影した写真・動画を、ネット上のサイトやSNSへ投稿・アップロードすることを「厳に慎む」

「厳に慎む」は要請の形をとっていますが、2025年秋季大会からは事実上の禁止として運用されています。県によっては、許可のない撮影そのものを禁止したところもあると報じられました。

中学校の大会にも波及している

高校野球だけの話ではありません。茨城県中学校体育連盟は2026年7月10日、県総合体育大会と 新人体育大会(予選会を含む) を対象に、次の3点を無断で行わないよう注意喚起を出しました。対象は顧問・監督・保護者・生徒のすべてです。

  1. 個人が特定される情報をSNSに掲載すること
  2. 大会の写真・動画をSNSやYouTubeなどに投稿すること
  3. 撮影した写真・動画を第三者に譲渡すること(中体連が許可した業者を除く)

陸上競技の大会では以前から「撮影者はチーム名・氏名を記載したIDを着用」といった運用が広がっており、この秋の新人戦では「撮ってはいけない」ではなく 「撮ったものを外に出してはいけない」 という線引きが全国的に定着しつつあります。

なぜここまで厳しくなったのか

背景は1つではなく、4つの問題が重なっています。

  • 誹謗中傷:エラーや四球の場面が切り抜かれて拡散し、選手個人がコメント欄で攻撃される。高野連が最初に動いた直接の理由はこれです
  • 性的な目的の撮影:日本オリンピック委員会(JOC)が防止に取り組んでいるように、ユニフォーム姿の選手を狙った撮影と拡散は、中高生の大会でも起きています。2023年7月に撮影罪が施行されてから2025年5月までに中高生同士の盗撮で550人が摘発され、その約4割は校内での犯行でした
  • 肖像権と個人情報:ゼッケンの氏名、学校名、顔がそろった写真は、それだけで個人を特定できます。未成年の場合、本人が同意していても保護者の同意がなければ問題になり得ます
  • 営利・推し活:プロ野球も2025年9月に撮影・配信の規程を改定しSNS公開を制限しました。学生スポーツでも「推し」の選手を追いかけて撮影・投稿する人が増え、選手や保護者の側が困る事例が出ています

一方で、教育学の研究者からは「禁止一辺倒ではなく、一定のルールのもとで投稿を認め、観客側のモラルを育てるべき」という意見も出ています。大会主催者が観客を規制するのは正しい対応ですが、それだけではチームの日常の「撮る・共有する」は何も整理されないからです。

大会ルールとチーム内共有は別問題──3つの線引き

保護者会で話し合うとき、まず整理したいのは「どこからどこまでの話をしているか」です。写真・動画の扱いは、実は3つの層に分かれます。

誰が決める
大会での撮影・公開 主催者(高野連・中体連など) 撮影区域、SNS投稿禁止、IDの着用
チーム内での共有 チーム(保護者会・顧問) 練習・試合の写真を部員家庭に配る、動画で振り返る
個人によるSNS公開 各家庭。ただしチームの合意が優先 我が子の写真を自分のInstagramに載せる

大会のルールは守るしかありません。問題は2層目と3層目で、ここは チームで決めていない限り、全員の解釈が違う のが普通です。「うちの子だけ写っているならいいでしょう」「集合写真は全員の許可が要るのでは」「LINEのアルバムに上げるのはSNSじゃないよね」。この食い違いが、保護者間のトラブルの入口になります。

まとめ:秋の大会の前に、2つだけ

  • 大会のルールを確認して全家庭に共有する。高野連・中体連の告知は変わり続けているので、大会ごとに主催者のサイトを見る
  • 「大会」「チーム内」「個人のSNS」のどの層の話かを分けて考える。チームの中で解釈がそろっているかを、一度話題にしてみる

写真も動画も、子どもたちの頑張りを残す大切な記録です。大会側のルールが変わり続けている今だからこそ、禁止のためではなく、安心して撮って残すために、チームで一度話しておいてください。

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